米作り、採算が合わずも価値はある‼

生活

田植え

米の市場価格が高騰し、政府が対策として備蓄米をアレやコレやの方法で市場に出しています。
政府が備蓄米を利用して、米の安定供給を図らなければならないところ、なぜ、なかなか消費者の手に備蓄米がいかなかったのでしょうかね。
配慮ない言葉から、某大臣から某大臣に変わったとたん、備蓄米が色々なところで売り出され始めました。
大臣が変わる前って、なんで備蓄米が行き渡らなかったんでしょうかね・・・・・。
その問題のお米なんですが、我が家では、私の父が管理する田んぼがあり、親族が1年間食べれる程度のお米を作っています。
農家というほどのものではなく、本当に細々とお米作りをしているんです。
そして、今年も田植えの季節がやってきました。
この田植え、結構大変なんです。
でも家族皆で協力して行う作業として、とても有意義なものだと思います。

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田植えまでの準備

簡単に田植えの説明をします。
田植えをするためには、まず稲になる苗が必要になります。
この苗を買う人も多いのですが、我が家では種まき機を使って、苗つくりから始めます。
苗ポットという入れ物に稲になる種が入れば、その苗ポットを畑に置き、芽が出るよう育てます。
毎日欠かさず水を上げ、しっかり管理しなければなりません。
そして約2~3週間経てば、今度は田植えです。
この田植えについても、自分のいいタイミングという訳にはいきません。
水の関係があるからです。
いろんな人が管理する田んぼがある上、農業用水路は限られているので水は貴重です。
その貴重な水を、皆さん順番に使わせてもらっています。
なるべく苗が出来るタイミングに田んぼ内に水を入れます。
水が入れば、今度は土と水を混ぜる作業、これを代かき(しろかき)と言います。
この代かきを行い、田植えができるよう田んぼを綺麗に整えます。
代かきが終われば、いよいよ田植え、と言いたいところですが、代かき直後は田んぼが落ち着いていないので、1日寝かす必要があります。
1日たてば、泥と水が分離できており、泥が沈澱していれば田植えができます。

家族みんなでする田植え

我が家の田植えは基本的に家族全員でします。
今は田植え機も優秀なので、昔と比べれば、人の数は少なくても良くなったかもしれませんが、それでも人が多い方がいいです。
我が家の田植えでは、旦那さんが田植え機に乗り作業をします。
機械が苗を田んぼに植え付けてくれるので、楽な作業に思うかもしれませんが、旦那さん曰く、楽だけど集中力はいると言います。

田植え機

なんでも、機械に乗っているからと言ってボーっとしていると、田植え機があらぬ方向に進んでしまうそうで、苗の列が整なわず、ガタガタの列になってしまうそうです。
そして、列がガタガタになってしまうと、稲刈りの時にも影響しますし、空気の通り道が複雑になり、苗の生育にも影響するようです。
ですから、そのような事態にならないよう、田植え機のハンドル操作を集中してやってはるそうです。

田植え機

その他の役割としては、田植え機に設置する苗ポットの運び役や、使い終わった苗ポットを農業用水路で洗う役がありますが、一番体力的に辛いのが、差し苗です。

足腰にくる差し苗

では差し苗とは何か。
田植え機は便利で優秀ですが、田んぼの角など、機械が入れない場所もあるため、その時はどうしても人の力が必要となります。
また、機械が植えてくれると言っても、機械は機械。
しっかり植えていないところあることから、歩いてチェックする必要がある訳です。
結構、植えてない箇所ありますし、水が多い場所では、苗が刺さらず浮いている時もあります。
そんな箇所を見つけ修正するのが差し苗作業です。
田んぼに足を取られながら歩くので、足腰に負担がかかりますし、差し苗の時にはかがむことになるので、スクワットをしているような体制になります。
という訳で、この大変な差し苗作業については、主にラグビーをしている長男が担当してくれています。
申し訳ないですが、田植えの時は、長男もラグビーを休んでもらい、田植えを手伝ってもらっています。

差し苗

本人も自分が一番お米を食べていると自負しているので、積極的に田植えを手伝ってくれ、一番キツイ差し苗作業をしてくれています

最後は家族皆で差し苗😁

我が家の田んぼは小さいものが三面ありますが、旦那さんは田植え機を使って、すべての田んぼに苗を植え付けます。
田植え機での植え付けの間、差し苗も開始するのですが、差し苗作業の方が時間をとります。
田植え機での田植えが終わった父も、最終的には差し苗作業に合流し、最後は皆で差し苗作業。
長女、長男、二男が揃って差し苗してくれるんですが、皆で何やら言い合いしながらしている時もありますし、何が楽しいのか、笑いながら差し苗をしている時もあります。
「皆で田植えができるのはいつまでかなぁ」と旦那さんは言います。
確かに、子ども達も大きくなれば、それぞれ旅立ってしまいますし、仕事にも就いて田植えを手伝うことができなくなるかもしれません。
どうやら旦那さんは、皆でする田植えは、残り数年と考えているみたいで、私に子ども達3人が差し苗する様子を写真に残すよう言ってきました。
確かに貴重かもしれませんね。
皆で協力したことで、田植え作業も順調にすすみ、無事終了しました。

3人で差し苗

次は稲刈りなんですが、何もせず苗が育つ訳はありません。
ジャンボタニシ等の天敵から、稲を守らなければなりません。
あまり使いたくはないのですが、我が家では薬を使って、これら害虫を駆除しています。
また、水の管理は気を配らなければなりませんので、それらについては、元々、田んぼの管理者である私の両親が担当してくれているので、私達一家は、田植え、稲刈り等、米作りをスポット的に手伝っているとうことです。

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まとめ

丸1日を使って田植え作業をする訳ですが、もちろんお昼休憩はとります。
田んぼの近くで腰を下ろし、おにぎり等が入ったお弁当を家族皆で食べると最高なんです。
この田植え作業ですが、お米を作るためだけではなく、家族全員が一つの作業を協力して行うということに一番の意義があるように思います。
田植えが終わった後、夕日に照らされた田んぼの風景を見ると、とても綺麗な情景ですし、気分的にもほっこりさせてくれます。

田植え後の田んぼ

しかし残念ながら田んぼ作業をやめる方が増えています。
今回書いたことは、ごく一部のことで、細かいことを言えば、田植え機やトラクター等の農業機械が通るための畦道の管理、稲に虫がつかないようにするための田んぼ周辺の草刈り、農水路の水が詰まることがないよう農水路の掃除。
お米作りに関して、世間一般的に知られていない苦労話は沢山あります・・・・・。
ですから、お米作りは、体力的にも経済的に大変であるため、とても採算が取れるものではないということで、やめるという決断をされた方々は多く、それを否定することはできません。
今、世間はコメ不足で大変ですが、それだけ日本人の主食はお米という事が露呈した訳ですから、お米や色々な野菜を作る農家の処遇について、もう一度見直す必要があるんじゃないかなとも思います。
お米作りを頑張る農家の評価が高まり、お米を作る人が増えたらいいなと思います。

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