突きつけられた「NO」に感謝

今日は「に太郎」の話

に太郎は9月下旬に、左手の中指と薬指を骨折するケガをしました

ラグビーで相手選手にタックルに行った際、指が服に絡んだまま転倒し、立ち上がろうとした時には激痛が襲ってきたと に太郎は言います

腫れが引く様子もないことから、負傷日の翌日に病院受診した結果、骨折が判明した訳です

骨折が判明したその日から、に太郎の左手は固定され、ラグビーボールを持つことができなくなった に太郎

流行る気持ちを抑えて治療に専念し、ようやく固定具も外れ、医師からも

新しい骨が形成され、7割は治っている

と言われた に太郎は喜びます

というのも、固定具が外れた翌日には、ラグビーの試合が予定されていたため、に太郎は「間に合った」と言って出場する気まんまん

に太郎の決意に押された父と母も、自分ができると思うなら出場すれば良いと、に太郎を応援したい気持ちから感情的な判断をしてしまいます

そんな に太郎に突きつけられたのは、ヘッドコーチからの「NO‼」でした・・・・・
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7割の回復

に太郎の骨折が判明した日の診察で、医師からは

全治1か月、3週間は固定の必要がある

と言われました

そして今回、日数で言えば3週間弱経ったころに、病院に行ってレントゲン写真を撮り、医師の診察を受けました

診察室に案内され、医師が入ってくるのを待っている間、医師の机にあるモニターには に太郎の左手のレントゲン写真が表示されていたことから、素人目ですがじっくり見てみたところ、骨はくっつき回復しているように思った父と に太郎

これは治っているんじゃないか

と思っていたら医師が診察室に入ってきたので話を聞き始めます

医師曰く、骨は再生してる、ほぼ骨折前の状態に戻ってる

と言うので、父が

様子を見ながらラグビーの練習を始めてよろしいでしょうか?

と聞いたそうです

すると医師は、なんというか煮え切らない、曖昧な回答をしてきたそうです

父は質問を諦め、予防につながるテーピング方法について質問したようですが、ここでもハッキリとした回答はなかったようです

病院側も責任問題等、考えることがあると思うので、曖昧な言い方が多いのは仕方がないかもしれません

もともとスポーツ専門の整形外科ではなかったので、質問を続けるのも不毛だと思い、父は質問をやめたそうです

もう診察に来なくてもいいと言われたので、後は経過観察ということなんでしょうが、に太郎も父も判断に迷います

久しぶりに左手から固定具がとれた に太郎は、ゆっくり拳を握ったりしましたが、痛みというより、指の筋肉が固まっているためか握ると違和感があると言ってましたが、握る回数を重ねれば重ねるほど、指は曲がるようになってきました

そして父に対して

お父さん、明日試合出ていいかな

とはっきり聞いてきたみたいです

ラグビーボールを持ってみて

に太郎の気持ちを聞いた父、病院から帰ってくると二人で庭に出て、

そしてラグビーボールを持ち出し、二人でパスをし始めたのです

ゆっくり確認するようにパスを投げる に太郎

その に太郎の様子を見たところ、痛みで顔が歪むといったことはなく、いつも通り父の構えたところにパスが飛んできます

また、ボールスピード、威力についても骨折する前と同じ位に戻っている様子

パスを受けていた父は、に太郎の「試合に出たい」という決意を感じたようでした

に太郎の決意と親の判断

に太郎はケガの回復具合について、手応えを感じている様子

しかしタックルはどうかということで、父にコンタクトバッグを持ってもらいタックルの練習を始めます

に太郎曰く、タックルに行った時、指でつかまなければ大丈夫、相手の体に指を添える程度にとどめる

と言います

確かにそれだと指への負担はあまりないかもしれません

ではなぜそんなケガをしたんだ?

と思った父

どうするべきか、判断に迷うところでしたが、に太郎は既に前のめり状態

に太郎が望むなら親として出来る限りのサポートをしようと決めた父と母でした

ヘッドコーチの冷静な判断と感謝

試合当日、に太郎の指の調子は変わらず問題なさげでした

試合には出る

と言って準備を始める に太郎

今更、に太郎にストップをかけることはできませんでした

意気揚々と出発する に太郎

父と母は さん太郎のタグラグビーの練習が終わってから3人で試合会場に向かったのです

試合会場につくと、既に試合は始まっています

この日は試合は交流試合のため、15分程度の試合が8本予定されており、順当にいけば1人2試合は出場することが多いです

車から降りた父は、早速 に太郎を探します

しかし、普段 に太郎がついているポジションに に太郎の姿がありません⁉

父は

この試合には出場しないんだな

と思い、に太郎チームのベンチ付近にいくと、ユニフォーム姿のチームメイトの中に

普段の練習着姿の に太郎

を見つけました

あれ、あいつなんでユニフォーム着てないん?

と思った父、遠目ですが、しばらく に太郎を見ていると、に太郎も気付いた様子だったので、父が胸の前で

✖印

を作ったところ、に太郎は大きく頷いたのです・・・・・

そうです、どうやら に太郎は試合には出れず、試合のサポート要員として動いていました

父と母と さん太郎は全ての試合が終わるのを待ちました

そして全ての予定されていた試合が終了し、車の位置まで に太郎が戻ってきたので、父が

コーチに止められたか?

と質問すると、に太郎は

うん

と残念そうに答えたのでした

この時父は、コーチが に太郎に突きつけた「NO」に感謝しました

やはりそれが極めて冷静な判断だと思ったからです

父にはこの勇気ある「NO」が言えませんでした

まだまだ未熟だなと反省する父、もし強硬で に太郎が試合に出場し、骨折の再発や、それ以上のケガを負っていたらと思うとゾッとします

今回、コーチが下してくれた冷静な判断に感謝する父と母でした

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